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Dear JULIE・・・


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 華麗なスポット・ライトの中、絢爛たる衣装をみにまとい

派手やかなジェスチャーで熱唱する君が、帽子を客席に

投げて、歌い終わった瞬間、フッと覗かせる あのシラケ

タ物憂げな微笑。喝采を浴びながら醒めている目。

それが君の魅力だ。と 私は前から思っていた。

映画、『魔界転生』の打ち合わせで初めて会ったとき、君

は熱心に、僕の構想を聴いていたが、終わって一言 

ポツンと言った。「おもしろいですね。やりたいと思います」

その時も口元には、物憂げな微笑が漂い、目は冷たく醒

めていた。盲目的な陶酔派、熱中派に現在の意識は表現

できない。 と言って、しらけっぱなし、醒めっぱなしの人間

に、表現をいう行為はあり得ない。しらけた時代の中で、醒

めた意識を持ち続けながら、なおも、絢爛たる虚構の構築

に熱中し、陶酔しうる。その点に 時代の寵児たる君に面目

があるのか。 『魔界転生』のクランク・インを前にして、僕は

君の『源氏物語』をビデオで観た。義理の母への愛の告白が

ひんやりした暗い目と、物憂げな口調で語られるのを観なが

ら光源氏は、時空をこえて、現在に生きたと僕は思った。

そこには、明星を拒否しながら、暗い宇宙で、燃え続ける情

熱の炎があった。 さて、天草四朗時貞、三万のキリシタン

信徒を引き、一二万の徳川軍勢を迎えて、一歩も退かず、九

十余日を戦い続けた男。残たる戦いの果て、冷ややかな沈

黙を守った神に反抗し、自ら、魔界に転生して、黄金色の瞳

を持った憎悪の復讐心。その、うっ屈した反抗の異端児を演

じながら、君の内なる冷たい炎が、どんな照り返しを見せてく

れるか、僕の興味は尽きない。暗闇の中の幻想の祭り。

それが映画だ。共に楽しみながら、絢爛たるお祭りに

しましょう。

                   深作 欣二 (映画監督)
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